秋の山が色づく頃ともなると、
キノコも採集の季節を迎えたことになります。
当たり前の話ですが、キノコ狩とはもともとおいしいキノコを
採集して家に持ち帰り、おいしく頂こうとするものですよね。
ただし、キノコはおいしく食べられるものだけではありませんよね。
ちっともおいくしないもの、それどころか
中には毒キノコだってたくさん存在するのですから、
採集したキノコよりそれらを取り除くことが必要になります。
取り除くためには、見分けなければならないですよね。
つまりキノコの特定作業です。
その特定作業のことを同定といいます。
採集したキノコを1つ1つ、これは○○タケ、
これは××タケというふうに同定していきます。
珍しいキノコであれば図鑑を使って調べなければいけませんし、
似かよった2種類のうちでいずれか分かりかねるということもよくあることです。
そして食用キノコだと同定されたものを晴れて料理して、
食することができます。しかし、ちょっと待って欲しいんです。
食用ではないと分かったキノコはその場で
まったくかえりみもせず、捨ててしまうのでしょうか。
それはキノコ好きにとって悲しい光景です。
キノコの採集と同定という作業は、単に食用かどうかという
ことにとどまらず、キノコを趣味にする人たちにとって重大なことです。
なぜなら、それが食用でなくとも、
今までに自分が見たことのないキノコ、
採集したことのないキノコを同定すれば、
自分のキノコ収集の記録に1つ新しいキノコが加わることとなります。
これはキノコ愛好家の多くにとって無上の喜びなんです。
素人にはなかなか、と思っている人は、
キノコ愛好家の方々が開いている同定会に参加してみてはどうでしょうか。
経験者と一緒に行動することで、安全に採集を楽しめ、
同定では豊富な知識に触れることができます。
何より多数の参加者がいることで、
数多くのキノコを目にし、触れることができますよ。
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